ものがたり
2022年

1人あたり都市公園面積1位は北海道27.6㎡。最下位東京は4.4㎡で、差は6.3倍。

公開日: 2026-05-13
#都市公園#北海道#東京#国土交通省
1人あたり都市公園面積1位は北海道27.6㎡。最下位東京は4.4㎡で、差は6.3倍。

1人あたり都市公園面積1位は北海道27.6㎡。最下位東京は4.4㎡で、差は6.3倍。

「公園の広さ」は、都道府県によってどれほど違うのか。

国土交通省の「都市公園等整備現況調査」(2022年)で、1人あたり都市公園面積を都道府県ごとに並べると、1位は北海道の27.56㎡、最下位は東京都の4.38㎡。差は6.29倍にのぼる。

全国平均は12.37㎡/人。北海道はその2.23倍、東京都はその35%。同じ日本の中で、1人が使える公園の広さは6倍以上違っている。

北海道27.56㎡、山形19.46㎡、宮城18.52㎡が上位3

1人あたり都市公園面積(2022年)

上位10県を並べると、北日本と地方都市の厚みが見える。

順位 都道府県 1人あたり公園面積
1位 北海道 27.56㎡
2位 山形県 19.46㎡
3位 宮城県 18.52㎡
4位 秋田県 18.12㎡
5位 宮崎県 18.03㎡
6位 香川県 17.25㎡
7位 青森県 17.20㎡
8位 島根県 16.36㎡
9位 富山県 16.18㎡
10位 福井県 15.94㎡

1位の北海道が27.56㎡で突出している。2位山形の約1.42倍、10位福井の約1.73倍。面積が広く人口密度が低い北海道は、公園の総面積と人口の割り算でダントツの位置に来ている。

上位10県のうち、7県が東北・北陸・北海道といった「北日本・日本海側」の県。南では宮崎・香川・島根が入るが、首都圏・中部工業地帯・近畿圏の大都市県は一つも入っていない。

「1人あたり」で割るため、人口が多い県は分母が大きくなり、同じ公園面積でも数値が下がる仕組みだ。北海道はまず都市公園面積そのものが14,165.98haで全国最大(国土交通省調査)。その絶対面積の大きさに加えて、人口密度の低さで分母が小さく抑えられるため、1人あたりに換算するとさらに押し上がって27.56㎡という突出した数字になる。

最下位は東京、大阪、神奈川と続く

下位を見ると、首都圏・関西圏・太平洋ベルトの大都市県が並ぶ。

順位 都道府県 1人あたり公園面積
43位 埼玉県 7.19㎡
44位 千葉県 6.98㎡
45位 神奈川県 5.79㎡
46位 大阪府 5.76㎡
47位 東京都 4.38㎡

最下位の東京都4.38㎡は、1位北海道の約16%。差は6.29倍にのぼる。

東京・神奈川・大阪は、人口が多く市街地が密集している。公園の総面積(絶対値)は東京都も多く整備されているが、分母の人口が大きいため1人あたりの面積に直すと一気に下位に沈む。

埼玉・千葉も同様の構造で、首都圏の周辺部まで下位に広がっている。京都府7.73㎡、愛知県7.97㎡、徳島県7.83㎡など、人口密集地と相対的に人口が多い中都市県が下位に並ぶ。

興味深いのは、東京都の4.38㎡という数字が、都市公園として物理的に狭いわけではない点だ。実面積で見れば東京の都市公園は数千ヘクタール規模あり、整備状況は全国でも高い水準にある。しかし1,400万人超の人口で割ると、1人あたりは畳2.7枚分にまで小さくなる。「どう分けるか」ではなく「誰と分けるか」で、指標の結果が変わる。

「公園が広い」は「人が少ない」か

都市公園面積を「1人あたり」で割ると、分母の人口密度が強く効く。北海道・山形・秋田など人口減少が進む地域は、総面積が大きく変わらなくても1人あたりの値が相対的に高くなる。

逆に、首都圏は公園整備が進んでも、人口の集積速度に公園面積の拡大が追いつかない。東京都の1人あたり4.38㎡は、畳でいうと約2.7畳分。大阪府・神奈川県も同程度で、首都圏・関西圏の住民は畳3枚分の公園を自分の持ち分として持っている計算だ。

一方、北海道の27.56㎡は畳約17枚分。同じ指標で見て、約6倍の広さを1人で抱えていることになる。2位山形19.46㎡も畳約12枚分、10位福井15.94㎡でも畳約10枚分。上位10県はすべて「畳10枚分以上」で、家1軒分ほどの公園を1人ずつ持っている計算になる。

ただし、公園の「利用実態」は1人あたり面積だけでは語れない。交通アクセス、整備状況、安全性、遊具、駅前立地など、質的な要素が都市部の公園の価値を決める側面もある。数字としての「広さ」は地方に、機能としての「密度」は都市に、という整理もできる。

全47都道府県ランキング

2022年の1人あたり都市公園面積(㎡)を全47県で並べる。

順位 都道府県 ㎡/人 順位 都道府県 ㎡/人
1 北海道 27.56 25 長崎県 11.35
2 山形県 19.46 26 高知県 11.13
3 宮城県 18.52 27 大分県 11.09
4 秋田県 18.12 28 広島県 10.81
5 宮崎県 18.03 29 佐賀県 10.66
6 香川県 17.25 30 岐阜県 10.56
7 青森県 17.20 31 沖縄県 10.49
8 島根県 16.36 32 山梨県 10.07
9 富山県 16.18 33 茨城県 9.92
10 福井県 15.94 34 三重県 9.90
11 岡山県 15.67 35 福岡県 9.30
12 山口県 15.46 36 滋賀県 9.18
13 栃木県 14.88 37 静岡県 9.00
14 新潟県 14.40 38 熊本県 8.63
15 石川県 13.93 39 和歌山県 8.41
16 奈良県 13.87 40 愛知県 7.97
17 群馬県 13.84 41 徳島県 7.83
18 福島県 13.80 42 京都府 7.73
19 長野県 13.78 43 埼玉県 7.19
20 岩手県 13.73 44 千葉県 6.98
21 兵庫県 13.14 45 神奈川県 5.79
22 鹿児島県 12.32 46 大阪府 5.76
23 鳥取県 11.95 47 東京都 4.38
24 愛媛県 11.88

北海道27.6㎡、東京4.4㎡、その差6.3倍

北海道27.56㎡、東京都4.38㎡、全国平均12.37㎡。1人あたり公園面積で、1位と最下位は6.29倍。畳17枚分と畳2.7枚分の違いが、47都道府県の中で存在している。公園の広さは、整備された都市公園の絶対面積と、人口の集積度合いの両方で動く指標だ。北海道は実面積も全国最大の14,165.98haで、そこに人口密度の低さが重なって1人あたり27.56㎡という突出した位置に来ている。東京は実面積として整備された都市公園は多いが、1,400万人超の分母で割ると4.38㎡まで小さくなる。同じ計算式から、地方と都市の輪郭が浮かび上がってくる。


もっと詳しく

データ出典: 国土交通省「都市公園等整備現況調査」(2022年、総務省「社会・人口統計体系」経由)

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