うどん・そば外食1位は高松市17,704円。2位静岡11,718円を1.51倍引き離す独走。

うどん・そば外食1位は高松市17,704円。2位静岡11,718円を1.51倍引き離す独走。
「うどん県」と自称する香川県。その中心都市・高松市の「うどん・そば」外食支出額が、家計調査でどれくらい突出しているかを数字で見ると、うどん県の肩書に偽りはない。
直近3年(2023〜2025年)平均で、都道府県庁所在市及び政令指定都市の「日本そば・うどん(外食)」支出額を並べると、1位は高松市の17,704円。全国平均7,467円の2.37倍にあたる。
2位は静岡市11,718円、3位は山形市10,980円、4位は宇都宮市10,233円、5位は名古屋市9,753円。2位の静岡市でも高松の約66%にすぎず、高松は2位を1.51倍引き離している。最下位は那覇市2,386円で、高松とは7.42倍の差がある。
高松17,704円、1位が2位を1.5倍引き離す

上位10都市を並べると、高松の独走が際立つ。
| 順位 | 観測都市 | 3年平均支出額 |
|---|---|---|
| 1位 | 高松市 | 17,704円 |
| 2位 | 静岡市 | 11,718円 |
| 3位 | 山形市 | 10,980円 |
| 4位 | 宇都宮市 | 10,233円 |
| 5位 | 名古屋市 | 9,753円 |
| 6位 | 岐阜市 | 9,650円 |
| 7位 | 岡山市 | 9,490円 |
| 8位 | さいたま市 | 9,451円 |
| 9位 | 仙台市 | 9,406円 |
| 10位 | 浜松市 | 9,395円 |
高松と2位静岡の差は5,986円。2位静岡から10位浜松までの9都市がほぼ9,000〜12,000円台にまとまっており、高松1市だけが17,000円台という別の帯に立っている。
家計調査で「1位と2位の差が1.5倍以上」という構図は、品目を横断してもそれほど多くない。先日取り上げたカステラ(長崎5,906円、2位水戸1,270円の4.7倍差)に並ぶ、1位独走パターンの品目のひとつだ。
なぜ高松が独走するのか

香川県は、面積あたりのうどん店舗数が日本一とされる。高松市にはセルフうどん店、製麺所併設店、老舗の讃岐うどん店が多数密集しており、昼食の1食をうどんで済ませる世帯が多い。
「朝うどん」「昼うどん」「夜うどん」と、時間帯を問わずうどんが日常食に入っているのが香川の特徴だ。価格帯もセルフうどんで1玉200〜400円と安く、外食の頻度が高い。
家計調査の「日本そば・うどん(外食)」は、そばとうどんを合算した支出額を集計する品目。香川県の高松市では、そばの消費量はそれほど多くないが、うどんの外食頻度の高さだけで全国平均の2倍超に到達している。
そばどころの長野・山形・新潟は?
上位に入っている山形市(3位10,980円)は、そばどころとしても知られる。長野市は13位8,705円で全国平均を上回る。新潟市は38位6,863円で平均以下。そばと対応関係が強そうな県庁所在地が必ずしも上位に固まっていないのは、家計調査の「外食支出」が日常的な外食習慣を反映しているためだ。
長野県のそばは観光地向けの比重が大きく、地元住民の日常の外食としては、ほかの業態(ラーメン・定食・スーパーの総菜)とのシェア競争になる。一方、香川の讃岐うどんは、観光ではなく日常食として圧倒的な位置を保っている。その違いが、家計調査の「外食」の数字に表れる。
最下位は那覇市の2,386円
下位を見ると、沖縄・九州・離島の都市が並ぶ。
| 順位 | 観測都市 | 3年平均支出額 |
|---|---|---|
| 49位 | 和歌山市 | 5,031円 |
| 50位 | 青森市 | 5,019円 |
| 51位 | 長崎市 | 4,332円 |
| 52位 | 那覇市 | 2,386円 |
最下位の那覇市2,386円は、1位高松市の約13%。差は7.42倍にのぼる。沖縄では、外食の中心はそば・うどんよりも「沖縄そば」(中華麺ベース)や定食、ファストフードが担っている。家計調査の分類で「日本そば・うどん」に含まれないため、那覇の数値が低く出る構造がある。
和歌山5,031円・青森5,019円・長崎4,332円なども下位に並び、近畿南部・北日本・九州西部の一部で、そば・うどん外食の習慣が家計簿に現れにくい地域構造が見える。1位高松17,704円と最下位那覇2,386円との差は7.42倍で、家計調査の外食品目の中でも地域差が際立って大きい指標の1つだ。
全52観測都市ランキング
家計調査では、都道府県庁所在市と政令指定都市の合計52観測都市を比較できる。3年平均ランキングには相模原市を含む全52都市を並べた。
| 順位 | 名称 | 2023〜2025年平均 | 順位 | 名称 | 2023〜2025年平均 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 高松市 | 17,704円 | 27 | 宮崎市 | 7,723円 | |
| 2 | 静岡市 | 11,718円 | 28 | 大津市 | 7,630円 | |
| 3 | 山形市 | 10,980円 | 29 | 福井市 | 7,558円 | |
| 4 | 宇都宮市 | 10,233円 | 30 | 千葉市 | 7,493円 | |
| 5 | 名古屋市 | 9,753円 | 31 | 奈良市 | 7,453円 | |
| 6 | 岐阜市 | 9,650円 | 32 | 松江市 | 7,331円 | |
| 7 | 岡山市 | 9,490円 | 33 | 京都市 | 7,216円 | |
| 8 | さいたま市 | 9,451円 | 34 | 札幌市 | 7,170円 | |
| 9 | 仙台市 | 9,406円 | 35 | 鹿児島市 | 7,011円 | |
| 10 | 浜松市 | 9,395円 | 36 | 横浜市 | 6,981円 | |
| 11 | 山口市 | 9,162円 | 37 | 秋田市 | 6,952円 | |
| 12 | 徳島市 | 8,752円 | 38 | 盛岡市 | 6,927円 | |
| 13 | 長野市 | 8,705円 | 39 | 新潟市 | 6,863円 | |
| 14 | 水戸市 | 8,669円 | 40 | 川崎市 | 6,860円 | |
| 15 | 富山市 | 8,650円 | 41 | 堺市 | 6,761円 | |
| 16 | 北九州市 | 8,524円 | 42 | 甲府市 | 6,704円 | |
| 17 | 広島市 | 8,507円 | 43 | 熊本市 | 6,486円 | |
| 18 | 佐賀市 | 8,418円 | 44 | 大分市 | 6,365円 | |
| 19 | 高知市 | 8,414円 | 45 | 神戸市 | 6,252円 | |
| 20 | 前橋市 | 8,331円 | 46 | 大阪市 | 6,078円 | |
| 21 | 福島市 | 8,311円 | 47 | 鳥取市 | 5,776円 | |
| 22 | 東京都区部 | 8,166円 | 48 | 津市 | 5,411円 | |
| 23 | 松山市 | 8,006円 | 49 | 和歌山市 | 5,031円 | |
| 24 | 福岡市 | 7,967円 | 50 | 青森市 | 5,019円 | |
| 25 | 相模原市 | 7,729円 | 51 | 長崎市 | 4,332円 | |
| 26 | 金沢市 | 7,726円 | 52 | 那覇市 | 2,386円 |
高松17,704円、那覇2,386円、全国平均の2.37倍
高松市17,704円、静岡市11,718円、全国平均7,467円、最下位那覇市2,386円。1位と最下位で7.42倍、2位との差だけで1.51倍。高松だけが別の帯にいる。「うどん県」の看板は、観光コピーではなく、家計調査の数字にもまっすぐ現れている。全国平均は17年で+41%と伸びており、そば・うどん外食は全国で拡大しているが、その中でも高松は独自の高さを保ち続けている。
もっと詳しく
データ出典: 総務省「家計調査」(2007〜2025年・3年平均使用・二人以上の世帯・都道府県庁所在市及び政令指定都市)



