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2018年

1年のうち雪が降る日は、北海道で131日、沖縄で0日。同じ日本で131日差。

公開日: 2026-05-11
#気象##北海道#沖縄#気象庁
1年のうち雪が降る日は、北海道で131日、沖縄で0日。同じ日本で131日差。

1年のうち雪が降る日は、北海道で131日、沖縄で0日。同じ日本で131日差。

雪の降る日数が、日本列島の中でこれほど違うとは。

気象庁の「気象観測統計」で2018年の雪日数を都道府県ごとに並べると、1位は北海道の131日、最下位は沖縄県の0日。同じ国のなかで131日、つまり1年の3分の1を超える差があることになる。

本記事の「都道府県の雪日数」は県全体の面平均ではなく、気象庁が各県で代表として観測している地点(多くは県庁所在地、埼玉は熊谷市、東京は千代田区、滋賀は彦根市など)の観測値を都道府県値として集計したもの。

北海道131日、青森117日、岩手106日

雪日数(2018年・年間)

上位10県を並べると、北日本と日本海側の厚みが見える。

順位 都道府県 雪日数
1位 北海道 131日
2位 青森県 117日
3位 岩手県 106日
4位 秋田県 101日
5位 山形県 89日
6位 新潟県 79日
7位 福島県 73日
7位 長野県 73日
9位 富山県 64日
10位 宮城県 63日

全国平均は35.1日。1位北海道はその3.73倍、上位5県(北海道・青森・岩手・秋田・山形)は全て全国平均の2.5倍以上。東北の北部は「100日前後」がひと塊になっており、北海道がそこに30日上乗せしている形だ。

6位以下には新潟・長野・福島と日本海側・中央高地の県が並び、10位の宮城県までが60日超。年間の3分の1以上、またはそれに近い日数で雪が観測されている。

なぜ北海道と東北北部が多いのか

冬の日本海側では、大陸から吹き出す冷たい季節風が日本海で水蒸気を吸い上げ、脊梁山脈にぶつかって雪を降らせる。北海道・青森・岩手北部・秋田は、この日本海側降雪帯の中でも緯度が高く、冷気の供給が長い期間にわたって続くため、雪日数が他地域を大きく引き離す。

北海道131日は、年間の約36%が雪の日ということになる。11月から翌年4月までの半年近くを、雪とともに過ごす気候だ。青森・岩手・秋田も100日以上で、3分の1前後の日々に雪が関わっている。

1位北海道と2位青森の差は14日、2位青森と5位山形の差は28日。1〜5位までがひと塊で、6位新潟以下とは段差がある。北海道・東北北部4県は「100日前後」の固有の帯をつくっており、新潟・福島・長野などの日本海側・中央高地勢が、70〜80日でそれに続く。

沖縄0日、静岡・宮崎2日

下位を見ると、南日本・太平洋側の県が並ぶ。

順位 都道府県 雪日数
43位 埼玉県 4日
44位 高知県 3日
45位 静岡県 2日
46位 宮崎県 2日
47位 沖縄県 0日

沖縄県の0日は、亜熱帯気候のため雪が観測されるのが極めて稀であることを示す。過去にも冬の寒波で「みぞれ」が記録された年はあるが、気象庁の「雪日数」として集計される日はほぼ発生しない。

静岡県・宮崎県の2日は、太平洋側で冬型の気圧配置が強まったときに、ごく短時間の降雪が観測されることに対応している。埼玉県4日、高知県3日も、都市部の記録として年数日の雪が集計される水準だ。

同じ日本の中で、雪日数は「1年の3分の1超」から「0日」まで分布する。これは47都道府県の統計の中でも、極端に幅の広い指標のひとつだ。上位5県(北海道・青森・岩手・秋田・山形)を合計すると544日、下位5県(埼玉・高知・静岡・宮崎・沖縄)の合計11日の約49倍。47県で比べる統計の中でも、これほど段違いの倍率が出る指標は限られる。

太平洋側と日本海側、南北の軸

雪日数の地理分布は、2つの軸で整理できる。

1つは南北の軸。北海道131日 → 東北100日 → 関東〜中部10〜20日 → 西日本・沖縄0〜20日、と緯度とともに雪日数が減る。

もう1つは日本海側と太平洋側の軸。北陸・山陰の日本海側は雪日数が厚い一方で、同じ緯度の太平洋側は大幅に少ない。富山県64日と岡山県16日、新潟県79日と東京都11日、などの対比がそれを示している。

「南北」と「日本海/太平洋」の掛け算で、日本の雪日数地図は形作られている。同じ緯度でも、鳥取48日と千葉17日は3倍弱の差。山陰と南関東の冬は、見上げる空が違う。

全47都道府県 雪日数ランキング

2018年の雪日数を全47県で並べる。

順位 都道府県 日数 順位 都道府県 日数
1 北海道 131 25 佐賀県 20
2 青森県 117 26 兵庫県 19
3 岩手県 106 27 和歌山県 19
4 秋田県 101 28 熊本県 19
5 山形県 89 29 栃木県 17
6 新潟県 79 30 千葉県 17
7 福島県 73 31 愛知県 17
7 長野県 73 32 奈良県 17
9 富山県 64 33 群馬県 16
10 宮城県 63 34 岡山県 16
11 福井県 60 35 大分県 14
12 石川県 59 36 大阪府 12
13 鳥取県 48 37 徳島県 12
14 山口県 47 38 東京都 11
15 島根県 43 39 茨城県 10
16 滋賀県 33 40 鹿児島県 9
17 広島県 32 41 神奈川県 6
18 岐阜県 28 42 山梨県 6
19 福岡県 28 43 埼玉県 4
20 京都府 24 44 高知県 3
21 香川県 22 45 静岡県 2
22 愛媛県 22 46 宮崎県 2
23 長崎県 21 47 沖縄県 0
24 三重県 20

※ 2019年以降は一部都道府県のデータが欠損しているため、47県が揃う最新年として2018年値を使用。

131日と0日、その間に日本の冬がある

北海道131日、沖縄0日、全国平均35.1日。1年の3分の1超を雪とともに過ごす北海道と、1日も雪が観測されない沖縄。同じ日本の中で、冬の空のありようはこれほど違う。雪日数という単純な数え方でも、南北3,000kmの列島が持つ気候の幅が、そのまま数字として現れてくる。


もっと詳しく

データ出典: 気象庁「気象観測統計」(2018年、総務省「社会・人口統計体系」経由)

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