1年のうち雪が降る日は、北海道で131日、沖縄で0日。同じ日本で131日差。

1年のうち雪が降る日は、北海道で131日、沖縄で0日。同じ日本で131日差。
雪の降る日数が、日本列島の中でこれほど違うとは。
気象庁の「気象観測統計」で2018年の雪日数を都道府県ごとに並べると、1位は北海道の131日、最下位は沖縄県の0日。同じ国のなかで131日、つまり1年の3分の1を超える差があることになる。
本記事の「都道府県の雪日数」は県全体の面平均ではなく、気象庁が各県で代表として観測している地点(多くは県庁所在地、埼玉は熊谷市、東京は千代田区、滋賀は彦根市など)の観測値を都道府県値として集計したもの。
北海道131日、青森117日、岩手106日

上位10県を並べると、北日本と日本海側の厚みが見える。
| 順位 | 都道府県 | 雪日数 |
|---|---|---|
| 1位 | 北海道 | 131日 |
| 2位 | 青森県 | 117日 |
| 3位 | 岩手県 | 106日 |
| 4位 | 秋田県 | 101日 |
| 5位 | 山形県 | 89日 |
| 6位 | 新潟県 | 79日 |
| 7位 | 福島県 | 73日 |
| 7位 | 長野県 | 73日 |
| 9位 | 富山県 | 64日 |
| 10位 | 宮城県 | 63日 |
全国平均は35.1日。1位北海道はその3.73倍、上位5県(北海道・青森・岩手・秋田・山形)は全て全国平均の2.5倍以上。東北の北部は「100日前後」がひと塊になっており、北海道がそこに30日上乗せしている形だ。
6位以下には新潟・長野・福島と日本海側・中央高地の県が並び、10位の宮城県までが60日超。年間の3分の1以上、またはそれに近い日数で雪が観測されている。
なぜ北海道と東北北部が多いのか
冬の日本海側では、大陸から吹き出す冷たい季節風が日本海で水蒸気を吸い上げ、脊梁山脈にぶつかって雪を降らせる。北海道・青森・岩手北部・秋田は、この日本海側降雪帯の中でも緯度が高く、冷気の供給が長い期間にわたって続くため、雪日数が他地域を大きく引き離す。
北海道131日は、年間の約36%が雪の日ということになる。11月から翌年4月までの半年近くを、雪とともに過ごす気候だ。青森・岩手・秋田も100日以上で、3分の1前後の日々に雪が関わっている。
1位北海道と2位青森の差は14日、2位青森と5位山形の差は28日。1〜5位までがひと塊で、6位新潟以下とは段差がある。北海道・東北北部4県は「100日前後」の固有の帯をつくっており、新潟・福島・長野などの日本海側・中央高地勢が、70〜80日でそれに続く。
沖縄0日、静岡・宮崎2日
下位を見ると、南日本・太平洋側の県が並ぶ。
| 順位 | 都道府県 | 雪日数 |
|---|---|---|
| 43位 | 埼玉県 | 4日 |
| 44位 | 高知県 | 3日 |
| 45位 | 静岡県 | 2日 |
| 46位 | 宮崎県 | 2日 |
| 47位 | 沖縄県 | 0日 |
沖縄県の0日は、亜熱帯気候のため雪が観測されるのが極めて稀であることを示す。過去にも冬の寒波で「みぞれ」が記録された年はあるが、気象庁の「雪日数」として集計される日はほぼ発生しない。
静岡県・宮崎県の2日は、太平洋側で冬型の気圧配置が強まったときに、ごく短時間の降雪が観測されることに対応している。埼玉県4日、高知県3日も、都市部の記録として年数日の雪が集計される水準だ。
同じ日本の中で、雪日数は「1年の3分の1超」から「0日」まで分布する。これは47都道府県の統計の中でも、極端に幅の広い指標のひとつだ。上位5県(北海道・青森・岩手・秋田・山形)を合計すると544日、下位5県(埼玉・高知・静岡・宮崎・沖縄)の合計11日の約49倍。47県で比べる統計の中でも、これほど段違いの倍率が出る指標は限られる。
太平洋側と日本海側、南北の軸
雪日数の地理分布は、2つの軸で整理できる。
1つは南北の軸。北海道131日 → 東北100日 → 関東〜中部10〜20日 → 西日本・沖縄0〜20日、と緯度とともに雪日数が減る。
もう1つは日本海側と太平洋側の軸。北陸・山陰の日本海側は雪日数が厚い一方で、同じ緯度の太平洋側は大幅に少ない。富山県64日と岡山県16日、新潟県79日と東京都11日、などの対比がそれを示している。
「南北」と「日本海/太平洋」の掛け算で、日本の雪日数地図は形作られている。同じ緯度でも、鳥取48日と千葉17日は3倍弱の差。山陰と南関東の冬は、見上げる空が違う。
全47都道府県 雪日数ランキング
2018年の雪日数を全47県で並べる。
| 順位 | 都道府県 | 日数 | 順位 | 都道府県 | 日数 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 131 | 25 | 佐賀県 | 20 | |
| 2 | 青森県 | 117 | 26 | 兵庫県 | 19 | |
| 3 | 岩手県 | 106 | 27 | 和歌山県 | 19 | |
| 4 | 秋田県 | 101 | 28 | 熊本県 | 19 | |
| 5 | 山形県 | 89 | 29 | 栃木県 | 17 | |
| 6 | 新潟県 | 79 | 30 | 千葉県 | 17 | |
| 7 | 福島県 | 73 | 31 | 愛知県 | 17 | |
| 7 | 長野県 | 73 | 32 | 奈良県 | 17 | |
| 9 | 富山県 | 64 | 33 | 群馬県 | 16 | |
| 10 | 宮城県 | 63 | 34 | 岡山県 | 16 | |
| 11 | 福井県 | 60 | 35 | 大分県 | 14 | |
| 12 | 石川県 | 59 | 36 | 大阪府 | 12 | |
| 13 | 鳥取県 | 48 | 37 | 徳島県 | 12 | |
| 14 | 山口県 | 47 | 38 | 東京都 | 11 | |
| 15 | 島根県 | 43 | 39 | 茨城県 | 10 | |
| 16 | 滋賀県 | 33 | 40 | 鹿児島県 | 9 | |
| 17 | 広島県 | 32 | 41 | 神奈川県 | 6 | |
| 18 | 岐阜県 | 28 | 42 | 山梨県 | 6 | |
| 19 | 福岡県 | 28 | 43 | 埼玉県 | 4 | |
| 20 | 京都府 | 24 | 44 | 高知県 | 3 | |
| 21 | 香川県 | 22 | 45 | 静岡県 | 2 | |
| 22 | 愛媛県 | 22 | 46 | 宮崎県 | 2 | |
| 23 | 長崎県 | 21 | 47 | 沖縄県 | 0 | |
| 24 | 三重県 | 20 |
※ 2019年以降は一部都道府県のデータが欠損しているため、47県が揃う最新年として2018年値を使用。
131日と0日、その間に日本の冬がある
北海道131日、沖縄0日、全国平均35.1日。1年の3分の1超を雪とともに過ごす北海道と、1日も雪が観測されない沖縄。同じ日本の中で、冬の空のありようはこれほど違う。雪日数という単純な数え方でも、南北3,000kmの列島が持つ気候の幅が、そのまま数字として現れてくる。
もっと詳しく
データ出典: 気象庁「気象観測統計」(2018年、総務省「社会・人口統計体系」経由)



