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2023-2025年平均(3年平均)

納豆1位は福島市7,102円、水戸市は4位。上位は東北勢が並ぶ。

公開日: 2026-05-04
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納豆1位は福島市7,102円、水戸市は4位。上位は東北勢が並ぶ。

納豆1位は福島市7,102円、水戸市は4位。上位は東北勢が並ぶ。

納豆と言えば、水戸。そう答える人は多いだろう。

しかし、家計調査で実際の支出額を並べると、数字は違う姿を見せる。

直近3年(2023〜2025年)平均で、都道府県庁所在市及び政令指定都市の納豆支出額を並べると、1位は福島市の7,102円。水戸市は4位の6,797円で、首位から約300円差の位置にいる。

上位5都市は、1位福島市、2位盛岡市6,950円、3位秋田市6,875円、4位水戸市、5位青森市6,732円。1位から5位まで、すべて東北6県の県庁所在市と北関東の水戸市で占められている。

納豆1位は福島市、2位は盛岡市

納豆支出額ランキング 2023-2025年 3年平均

上位10都市を並べると、東北地方の厚みが分かる。

順位 観測都市 3年平均支出額
1位 福島市 7,102円
2位 盛岡市 6,950円
3位 秋田市 6,875円
4位 水戸市 6,797円
5位 青森市 6,732円
6位 山形市 6,461円
7位 長野市 6,384円
8位 前橋市 6,383円
9位 仙台市 6,195円
10位 富山市 6,110円

東北6県の県庁所在市(福島・盛岡・秋田・青森・山形・仙台)がすべてトップ10入り。これに水戸・前橋の北関東、長野・富山の中部・北陸が加わる。「納豆を日常的に買う文化」は、東北を中核に北関東・中部北陸にまで広がっているとみて良い。

1位福島市の7,102円は、全国平均4,759円の1.49倍。最下位和歌山市2,468円との差は2.88倍にのぼる。

興味深いのは、1位から6位までの差が700円以内で収まっていることだ。福島7,102・盛岡6,950・秋田6,875・水戸6,797・青森6,732・山形6,461。数十円〜数百円の刻みで並んでおり、「東北+水戸エリア」が一つの納豆文化圏として、似たような支出額で並んでいるように見える。

なぜ「納豆=水戸」と言われるのか

納豆支出額の推移 2007-2025年

水戸は納豆の名産地として長く知られる。明治期に水戸駅で販売された「水戸納豆」が、鉄道の普及とともに全国に広まり、「納豆=水戸」のブランドが定着した。製造・販売のブランド発祥地としての存在感は今も大きい。

ただし家計調査は「買って食べる量」を測る統計なので、ブランド発祥地が必ずしも1位になるとは限らない。福島・盛岡・秋田・青森といった東北各都市は、家庭に納豆が根付いており、購入頻度と購入金額の両方で上位を確保している。

水戸市の4位は、他の東北勢と僅差に並ぶ位置。「納豆の街」の看板どおり全国上位には入っているが、首位は東北勢に譲っている、という構図だ。

この構造は、かつて公開された家計調査データでもほぼ同じ。水戸市は長年、納豆の支出額で全国3〜5位圏を推移しており、常に首位というわけではなかった。発祥地や特産地のブランドイメージと、家庭で日常的に買う量は、必ずしもイコールにならない。同じ「名産地」の例では、ヨーグルトで札幌市が46位、緑茶で静岡市は1位でも全国は17年で約-37%といった具合に、イメージと数字の間に独自のズレが現れる。

最下位は和歌山市の2,468円

下位を見ると、西日本・南日本の都市が並ぶ。

順位 観測都市 3年平均支出額
49位 高知市 3,176円
50位 堺市 3,137円
51位 和歌山市 2,468円

最下位の和歌山市2,468円は、1位福島市7,102円の約35%。差は2.88倍。西日本では大阪市3,199円(48位)、徳島市3,282円(47位)、高松市3,468円(46位)、神戸市3,491円(45位)が続き、近畿・四国の都市が軒並み下位を占めている。

西日本には「糸を引く発酵食品」を日常の食卓で好まない地域があり、それが支出額にも現れているとみる説があるが、家計調査の数字からその因果を断定することはできない。地域ごとの食文化の違いが、単純に2.88倍という数字に現れている。下位10都市を見ても、大阪・堺・神戸の関西3市、徳島・高松・松山の四国3市、広島など西日本の都市が並ぶ。東北で日常食として食卓に上がる納豆が、西日本では登場回数が少ないまま家計を通り過ぎているとみて良い。

全52観測都市ランキング

家計調査では、都道府県庁所在市と政令指定都市の合計52観測都市を比較できる。3年平均ランキングには相模原市を含む全52都市を並べた。

順位 名称 2023〜2025年平均 順位 名称 2023〜2025年平均
1 福島市 7,102円 27 福井市 4,748円
2 盛岡市 6,950円 28 佐賀市 4,744円
3 秋田市 6,875円 29 相模原市 4,691円
4 水戸市 6,797円 30 大分市 4,637円
5 青森市 6,732円 31 長崎市 4,507円
6 山形市 6,461円 32 名古屋市 4,457円
7 長野市 6,384円 33 宮崎市 4,372円
8 前橋市 6,383円 34 北九州市 4,341円
9 仙台市 6,195円 35 那覇市 4,271円
10 富山市 6,110円 36 津市 4,212円
11 宇都宮市 6,087円 37 岡山市 4,207円
12 熊本市 6,008円 38 山口市 4,199円
13 さいたま市 5,597円 39 大津市 4,165円
14 新潟市 5,420円 40 奈良市 4,069円
15 甲府市 5,373円 41 京都市 3,921円
16 浜松市 5,321円 42 松江市 3,881円
17 千葉市 5,189円 43 松山市 3,847円
18 東京都区部 5,102円 44 鳥取市 3,842円
19 静岡市 5,093円 45 広島市 3,723円
20 金沢市 5,078円 46 神戸市 3,491円
21 福岡市 5,067円 47 高松市 3,468円
22 札幌市 5,066円 48 徳島市 3,282円
23 鹿児島市 4,944円 49 大阪市 3,199円
24 横浜市 4,785円 50 高知市 3,176円
25 川崎市 4,776円 51 堺市 3,137円
26 岐阜市 4,772円 52 和歌山市 2,468円

福島7,102円、水戸6,797円、和歌山2,468円

福島市7,102円、水戸市6,797円、全国平均4,759円、最下位和歌山市2,468円。水戸は1位ではなく4位で、上位は東北勢が横並びに並ぶ。1位と最下位で2.88倍、全国平均の1.49倍で福島が首位に立つ。「納豆=水戸」のブランドは変わらない。ただし、家庭の食卓で納豆をもっとも多く買っているのは、東北の県庁所在市たちだった。


もっと詳しく

データ出典: 総務省「家計調査」(2007〜2025年・3年平均使用・二人以上の世帯・都道府県庁所在市及び政令指定都市)

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