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2018年

沖縄の快晴日数は年5日で、全国最下位。1位宮崎67日の13倍差。

公開日: 2026-05-20
#気象#快晴日数#沖縄#宮崎#気象庁
沖縄の快晴日数は年5日で、全国最下位。1位宮崎67日の13倍差。

沖縄の快晴日数は年5日で、全国最下位。1位宮崎67日の13倍差。

沖縄といえば、青い空と強い日差しのイメージが強い。南国の観光地として「晴れの島」という印象を持つ人は多い。

だが、気象庁の「気象観測統計」で都道府県ごとに並ぶ「快晴日数」を見ると、その印象は覆される。快晴の定義は、1日の平均雲量(10分比)が1.5未満の日。雲がほぼない空が観測された日だけが、1年に何日あるかを数えた数字だ。

本記事の「都道府県の快晴日数」は県全体の面平均ではなく、気象庁が各県で代表として観測している地点(多くは県庁所在地、埼玉は熊谷市、東京は千代田区、2017年以降の千葉は銚子市、山口は下関市など)の観測値を都道府県値として集計したもの。

2018年、47都道府県で快晴日数が最も少なかったのは、沖縄県(観測地点:那覇市)。年間たった5日だった。全国平均の29.2日と比べると17%。1位の宮崎県(観測地点:宮崎市)67日とは13.4倍の差がある。

快晴日数で沖縄は全国最下位

快晴日数(2018年・年間)

2018年の快晴日数ランキング上位と下位を並べると、沖縄の位置がはっきりする。

順位 都道府県 快晴日数
1位 宮崎県 67日
2位 静岡県 64日
3位 埼玉県 47日
4位 三重県 45日
5位 茨城県 44日
... ... ...
43位 秋田県 9日
44位 山形県 8日
44位 岩手県 8日
44位 青森県 8日
47位 沖縄県 5日

沖縄の5日は、2位の静岡県64日の1割にも満たない。東北や北海道といった日本海側・北国の地域が下位に並ぶなかで、南国の沖縄がその底をさらに下回っている。

快晴日数の全国平均は29.2日。沖縄はその17%にとどまる。沖縄の上に、東北各県(青森・岩手・山形8日、秋田9日)、北海道(10日)、新潟県(12日)、福島県(14日)と並ぶ。南北の末端がほぼ同じ水準に来ているのは、統計の姿として独特だ。

1位は宮崎県の67日

首位に立ったのは宮崎県の67日。2位は静岡県の64日で、2県だけが60日台に届く。3位からは一段落ちて、埼玉県47日、三重県45日、茨城県44日と続く。

宮崎県は太平洋岸に面し、黒潮の影響で冬に乾いた晴天が続きやすい。静岡県も駿河湾・遠州灘に開けた太平洋側の地形で、冬型の気圧配置のときに雲が流れず、快晴が増える。埼玉県は内陸の平野部で、冬の乾燥した晴天が続きやすい関東平野の典型だ。

上位に並ぶのは、冬の日本海側の天気ではなく「冬の太平洋側の晴天」と相性のよい県ばかり。太平洋側の冬の安定した高気圧が、快晴日数を押し上げる主因となっている。逆に、日本海側の新潟・富山・石川や、曇天の多い北海道、東北各県は下位に沈む。同じ1年でも、地域によって晴天の貯金には大きな偏りがある。

沖縄が年5日しかない理由

沖縄県は亜熱帯に属し、海からの湿った空気が年間を通して流れ込む。春から夏にかけては南西からの湿った季節風、秋は台風、冬は大陸からの寒気と海面温度の差で対流雲が発生しやすく、空全体が薄雲や積雲に覆われる日が多い。

気象庁の「快晴」は平均雲量1.5未満(10分比)という厳密な定義。薄雲が広がる沖縄の空は、肉眼では「晴れ」に見えても、この基準には届かないことが多い。現地で感じる明るさと、統計上の快晴日数が噛み合わない一因だ。

実際、沖縄県の快晴日数は2005年以降、年間ひと桁〜15日程度を行き来しており、20日を超える年はない。気候的に、沖縄は「快晴」が稀な地域と言える。観光で訪れる人が感じる「晴れの沖縄」は、平均雲量1.5未満という厳しい基準をくぐり抜けた日ではなく、明るい薄雲に覆われた日の総和、というほうが実態に近い。

晴れと雨は別もの。静岡は両方の頂点にいる

快晴日数2位の静岡県(64日)は、実は2024年の降水量ランキングでも全国1位(3,753.5mm、気象庁「気象観測統計」)。「晴れる日が全国2位」で「降水量が全国1位」という、一見矛盾した二つの顔を持っている。

静岡県は太平洋側気候の中でも南アルプスと駿河湾に挟まれ、夏から秋にかけて南からの湿った空気が山に当たって大量の雨を降らせる。一方、冬は乾いた北風が山を越えて晴天が続く。季節によって空の表情がくっきり分かれる。

「快晴の日」と「雨の量」は別の指標で、1年を通したトータルで見ると、同じ県が両方の1位・2位に並ぶことがある。静岡はその典型例だ。

全47都道府県 快晴日数ランキング

2018年の快晴日数を、全47県で並べる。

順位 都道府県 日数 順位 都道府県 日数
1 宮崎県 67 25 大阪府 29
2 静岡県 64 26 和歌山県 28
3 埼玉県 47 27 奈良県 28
4 三重県 45 28 栃木県 28
5 茨城県 44 29 兵庫県 26
6 岐阜県 43 30 滋賀県 26
7 高知県 42 31 香川県 26
8 佐賀県 41 32 島根県 23
9 山梨県 38 33 福井県 22
10 岡山県 38 34 鳥取県 22
11 広島県 37 35 京都府 21
12 愛知県 37 36 長野県 21
13 熊本県 37 37 宮城県 20
14 徳島県 35 38 石川県 17
15 大分県 34 39 富山県 16
16 山口県 34 40 福島県 14
17 東京都 34 41 新潟県 12
18 神奈川県 34 42 北海道 10
19 福岡県 34 43 秋田県 9
20 群馬県 34 44 山形県 8
21 鹿児島県 34 45 岩手県 8
22 愛媛県 33 46 青森県 8
23 長崎県 31 47 沖縄県 5
24 千葉県 30

※ 2019年以降は一部都道府県のデータが欠損しているため、47県が揃う最新年として2018年値を使用。

快晴日数の最下位と最上位、そこに見える気候の多様さ

沖縄県の年5日は、宮崎県の67日の13分の1以下。同じ日本で、これだけ空の表情が違う。亜熱帯の湿った空気、太平洋側の冬型の晴天、日本海側の冬の雪雲、北国の曇天と短い日照。1年の快晴日数という一つの数字に、日本の気候の南北・東西の多様さが凝縮されている。

沖縄の空は、肉眼では確かに明るい。だが気象庁の定義で数えると、年に5日しか「平均雲量1.5未満」の日がない。印象と統計は、いつも重ならない。


もっと詳しく

データ出典: 気象庁「気象観測統計」(2018年、総務省「社会・人口統計体系」経由)

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