ものがたり
2026年4月

ドンキの店舗密度1位は東京じゃない。愛知0.67店で本社所在地を上回った。

公開日: 2026-05-04
#ドン・キホーテ#チェーン店#愛知#三重#沖縄#店舗密度
ドンキの店舗密度1位は東京じゃない。愛知0.67店で本社所在地を上回った。

ドンキの店舗密度1位は東京じゃない。愛知0.67店で本社所在地を上回った。

ドン・キホーテはディスカウント業態の代名詞として知られ、本家「ドン・キホーテ」に加えて「MEGAドン・キホーテ」「MEGAドン・キホーテUNY」「DON DON DONKI」(観光特化型)を公式店舗検索に集約している。本記事の集計対象は、これらドン・キホーテ系列の合計549店で、2025年2月に47都道府県全制覇を果たした(PPIH傘下のユニーが運営する「アピタ」「ピアゴ」は別店舗検索体系のため、本記事では除外)。

絶対数で見れば東京都が76店で群を抜く。本社が東京都目黒区にあり、首都圏で生まれて育った業態だから当然の並びに見える。

ところが、人口10万人あたりの店舗密度で並べ替えると、地図が変わる。

1位は愛知県の0.67店。2位は三重県0.64店、3位は沖縄県0.61店、4位は静岡県0.59店。本社所在地の東京都は0.54店で7位に下がる。

47県別ドン・キホーテ店舗密度ランキング

ドンキ密度1位は愛知50店、東京は7位

人口10万人あたりの店舗数で47県を並べると、上位は愛知(0.67店、50店)、三重(0.64店、11店)、沖縄(0.61店、9店)、静岡(0.59店、21店)、滋賀(0.57店、8店)の順。

順位 都道府県 店舗数 人口10万人あたり 絶対数順位
1位 愛知県 50店 0.67店 2位
2位 三重県 11店 0.64店 13位
3位 沖縄県 9店 0.61店 16位
4位 静岡県 21店 0.59店 8位
5位 滋賀県 8店 0.57店 20位
6位 長野県 11店 0.55店 14位
7位 東京都 76店 0.54店 1位
8位 福井県 4店 0.54店 31位
9位 大阪府 45店 0.51店 3位
10位 青森県 6店 0.51店 22位

愛知県は絶対数でも東京都に次ぐ2位(50店)で、人口あたりでも全国1位。「規模も浸透も両立している」唯一の県といえる。

東京都は絶対数で76店と全国最多だが、人口14,094千人という分母の大きさで、人口あたり店舗数は0.54店にとどまる。

絶対数と人口比で別の地図が見える

ドン・キホーテの分布は、見方を変えると違う県が浮かび上がる。

ドンキ絶対数 vs 密度の対比

絶対数のトップ5は東京76、愛知50、大阪45、神奈川35、千葉31。首都圏と関西、東海の大都市圏が上位を占める。一方、人口あたりで上位に来る三重(11店)、沖縄(9店)、滋賀(8店)、長野(11店)は、絶対数では13位〜20位に位置する中堅県だ。

「都市の規模」と「県内への浸透度」は別物で、ドン・キホーテはその差が大きく出る業態のようだ。

愛知・三重・静岡が密度トップ圏に並ぶ

人口あたり上位5県のうち3県(愛知1位、三重2位、静岡4位)が東海・中部地方に並ぶ。さらに6位長野、11位富山、13位群馬、15位岐阜と、中部・北陸にも密度の高い県が続く。

東名阪エリアの幹線道路沿いに郊外型店舗を出店する戦略が、東海地方の人口あたり密度に表れているように見える。愛知の50店は名古屋市・豊橋市・岡崎市・春日井市など県内主要都市に広く配置され、三重の11店も四日市・津・松阪と県内を縦断する形で並んでいる。

沖縄は密度3位、南端の例外

沖縄県は人口147万人で9店、密度0.61店で全国3位に入る。

沖縄県は本土から離れた島嶼県で、ドン・キホーテも那覇・宜野湾・うるま・北谷・名護など県内各地に展開している。観光客需要と米軍基地経済圏の購買力が、人口比以上の店舗集積を支えている可能性がある。

なお、ドン・キホーテは沖縄県に観光特化型の旗艦店「DON DON DONKI」(国際通り店等)も展開しており、観光地ならではの販路として機能している。

中国・四国地方ではドンキが少ない

下位を見ると、地域的な偏りがはっきりする。

順位 都道府県 店舗数 人口10万人あたり
44位 岡山県 3店 0.16店
45位 山口県 2店 0.15店
46位 島根県 1店 0.15店
47位 高知県 1店 0.15店

下位4県のうち、岡山・山口・島根が中国地方、高知が四国地方。人口あたりでは1位愛知の4分の1以下にとどまる。

中国・四国地方では、ドン・キホーテと類似業態のディスカウントストアやドラッグストアが既に強い地盤を持っており、後発のドン・キホーテが食い込みづらい競争環境にある可能性がある。

47都道府県達成は2025年2月、高知店オープン

ドン・キホーテが47都道府県すべてに出店を完了したのは、2025年2月のドン・キホーテ高知店(高知市)オープン。1989年に東京都府中市で1号店を開業してから、47県達成まで36年かかった計算になる。

最後の空白県だった高知に出店したことで、ドン・キホーテは「全国チェーン」を名乗る条件を満たした。ただし、人口あたりで見ると高知県は0.15店で全国最下位。「達成」と「浸透」は別の段階で、47県カバーは出発点だ。

本記事の集計対象は、ドン・キホーテ公式店舗検索(www.donki.com)に掲載される本家「ドン・キホーテ」業態と、その派生業態である「MEGAドン・キホーテ」「MEGAドン・キホーテUNY」「DON DON DONKI」(観光特化型)の合計549店。

なお、同じ公式ページには「アピタ」「ピアゴ」へのリンクも併載されているが、リンク先は www.uny.co.jp(運営会社のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス=PPIH傘下のユニーが運営)で、ドン・キホーテ系列とは別法人・別店舗検索体系のため、本記事の集計には含めていない。三重県を例にとると、ドン・キホーテ系列は11店、ユニー系(アピタ・ピアゴ)を加えると19店になる。

PPIH傘下の別ブランド「長崎屋」「ピカソ」も同じく公式店舗検索の対象外で、本記事の集計には含まれない。

全47都道府県 ドン・キホーテ店舗密度ランキング

人口10万人あたりの店舗数で並べた全47県のランキング。

順位 都道府県 店舗 人口比 順位 都道府県 店舗 人口比
1 愛知県 50 0.67 25 愛媛県 5 0.39
2 三重県 11 0.64 26 奈良県 5 0.39
3 沖縄県 9 0.61 27 宮崎県 4 0.38
4 静岡県 21 0.59 28 神奈川県 35 0.38
5 滋賀県 8 0.57 29 山梨県 3 0.38
6 長野県 11 0.55 30 鳥取県 2 0.37
7 東京都 76 0.54 31 北海道 19 0.37
8 福井県 4 0.54 32 大分県 4 0.37
9 大阪府 45 0.51 33 熊本県 6 0.35
10 青森県 6 0.51 34 和歌山県 3 0.34
11 富山県 5 0.50 35 秋田県 3 0.33
12 千葉県 31 0.49 36 長崎県 4 0.32
13 群馬県 9 0.48 37 山形県 3 0.29
14 京都府 12 0.47 38 徳島県 2 0.29
15 岐阜県 9 0.47 39 福島県 5 0.28
16 茨城県 13 0.46 40 岩手県 3 0.26
17 石川県 5 0.45 41 佐賀県 2 0.25
18 宮城県 10 0.44 42 兵庫県 13 0.24
19 香川県 4 0.43 43 広島県 6 0.22
20 福岡県 22 0.43 44 岡山県 3 0.16
21 栃木県 8 0.42 45 山口県 2 0.15
22 新潟県 9 0.42 46 島根県 1 0.15
23 埼玉県 31 0.42 47 高知県 1 0.15
24 鹿児島県 6 0.39

愛知50店、東京76店、高知1店

愛知県50店、東京都76店、全国平均0.44店、最下位高知県1店。1位愛知と最下位高知で店舗密度4.5倍、ドン・キホーテの「47県達成」の裏で、県ごとの浸透度には大きな差がある。同じチェーン店でも、見る指標で1位が変わる。絶対数の地図と人口比の地図、2つを重ねて初めて全国の浸透の実像が見える。


もっと詳しく

データ出典: ドン・キホーテ公式店舗検索(2026-04-29取得、本家ドン・キホーテ+MEGAドン・キホーテ+MEGAドン・キホーテUNY+DON DON DONKIの合算値、PPIH傘下のユニーが運営するアピタ・ピアゴは別店舗検索体系のため除外)/総務省「人口推計」2024年10月1日確定値

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