✈️

パスポートを持つ県、 持たない県。

47ものがたり vol.16 — データ出典:外務省「旅券統計」/ 総務省「国勢調査」

パスポートの発行数を人口あたりで見ると、都道府県の「世界との距離」が浮かび上がる。

高卒率が高い県ほどパスポートを持たない。r = −0.89。

東京は人口千人あたり50.9件。山形は10.3件。5倍の差がある。

「世界との距離」は学歴で決まる

県名高卒率旅券発行(千人当)
東京都23.1%50.9件
神奈川県26.8%39.5件
:::
秋田県45.6%17.4件
山形県48.2%10.3件

高卒率が高い(=大卒率が低い)県ほど、パスポートの発行が少ない。r = −0.89は非常に強い相関だ。

海外は「行ける人」だけが行く

海外旅行にはお金がかかる。時間も要る。英語力があったほうがいい。これらはすべて、学歴と所得に相関する要素だ。

東京の大卒者は、海外出張もあれば、友人の海外結婚式もある。パスポートは「持っていて当然」のものだ。

山形の10.3件は、千人に10人しかパスポートを更新しない(または新規取得しない)ということだ。100人のうち99人は今年、海外に行かない。

「グローバル化」は均一ではない

日本はグローバル化した、と言われる。だがそれは東京と一部の都市圏の話だ。

大卒率の記事で見た「2つの日本」は、ここにも現れている。大卒が多い県はパスポートを持ち、世界とつながる。高卒が多い県は地域の中で完結する。

この5倍の差は、単なる「旅行好きかどうか」の問題ではない。教育、所得、職業、情報、そして世界観。すべてが連動している。

データ出典:外務省「旅券統計」/ 総務省「国勢調査」