🏠

一戸建て率が高い県ほど、 結婚しない。

47ものがたり vol.13 — データ出典:総務省「国勢調査」/ 総務省「住宅・土地統計調査」/ 厚生労働省「人口動態統計」

「持ち家があれば結婚できる」。そう思っている人は多い。

だがデータは逆のことを言っている。

一戸建て率が高い県ほど、結婚しない。r = −0.86。

東京は一戸建て率が低く(共同住宅中心)、婚姻率が高い。富山や秋田は一戸建て率が高いのに、婚姻率が低い。

「広い家」と「結婚」は比例しない

県名一戸建て率婚姻率
東京都低い高い
神奈川県低い高い
大阪府低い高い
:::
富山県高い低い
秋田県高い低い

直感に反する。広い持ち家がある県のほうが結婚しやすいはずだ。だが現実は逆。

婚姻率は「人の密度」で決まる

理由はシンプルだ。出会いの数が違う。

都市部には若者が集まる。職場、大学、飲み会、マッチングアプリ。出会いの機会が桁違いに多い。だから婚姻率が高い。住居は狭いワンルームでも、出会いさえあれば結婚は起きる。

地方には広い家がある。だが若者が少ない。出会いの場も少ない。家があっても、相手がいない。

人口減少の記事で見た「秋田−42%」の未来は、この婚姻率の低さと地続きだ。結婚が減り、子どもが減り、人口が減る。

「家」より「街」

この相関が教えているのは、結婚を左右するのは住居の広さではなく、人が集まる環境があるかどうかだということだ。

一戸建て率が高い県は、人口が減り、若者が流出し、出会いが減り、婚姻率が下がる。そしてさらに人口が減る。

r = −0.86。この数字は、地方の「静かな螺旋」を映している。

データ出典:総務省「国勢調査」/ 総務省「住宅・土地統計調査」/ 厚生労働省「人口動態統計」